アメリカ戦

結果は3-2の敗戦。


前線の久保が孤立しすぎだった。確かに久保の動きは悪かった。でも相手のDF2人に対して病み上がりの久保1人というのは分が悪すぎる。それにまだ久保は思いっきり相手DFと競れるかどうか分からない。試合中でも何度か相手と競るのを見送る場面もあった。しかし競った時には相手よりまさっていたので、久保を投入するなら相手DFの疲れが出てくる後半からが適切だろう。


だがそれ以前に問題なのが中盤。前半5分までの展開は良かったがそれ以降のボール争い、キープの始末の酷さに呆れかえる。特にビルドアップにおけるパスミスと守備時におけるチェックの甘さは致命的だった。それによってサイドと中央のドノバンを自由にしてしまい、結局DFだけでは対処できないほどチャンスが作られてしまっていた。


守備においては中盤の主導権争いに完全に負けていたこともあり再三仕事に追われることに。宮本は及第点、中澤と田中は悪かった。
でもサントスの守備のザルさに比べれば。アレはもう天文学的数字に到達しつつあるがね。


収穫は新戦力の寿人と長谷部、それと控え組の巻の出来が良かった事でしょうか。
長谷部の前に向いていく姿勢と攻撃における視野は素晴らしいものを感じた。寿人はサイドに流れ気味だったがそれでもいい動きではあった。
巻は代表初得点オメ。得意の頭だけでなく長谷部からのスルーパスに抜けてシュートする場面もあったりと中々の活躍。フィンランド戦でも得点できれば本番にも期待できる。
あとは3-6-1システムは全くもって失敗だということ。久保が本調子でないことも原因だが、あれだけ中盤が崩壊してしまう、トップ下が前を向かない(しかも小野と小笠原は二人ともパサータイプ)、FWが孤立するというのであれば機能しないのは必然的。というわけで次戦は2トップでいってもらいたい。


しかし敵ながらアメリカは凄いチームだ。トリッキーなプレイをするわけじゃなく、機械的な与えられた役割をこなすっていうプレイで、観ている方としてはあまり面白いとは言えないかもしれない。それでも個々の身体能力と技術を適材適所に組み合わせて組織的に織り成すサッカーは、なんというか美しく感じた。
ジーコにも"適材適所"という言葉を分からせてやりたいものである・・・